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TEL.092-720-3077 |

前立腺肥大症
前立腺肥大症とは
尿道をとりまくように存在する前立腺が年齢とともに大きくなり、尿の通り道を圧迫することで発症します。尿をしようとしてから出るまで時間がかかる。出始めてから出終わるまでに時間がかかる。頻尿、残尿感、尿が細くなる。
その結果、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置するとおしっこを出せなくなってしまうこともあります。気になる症状がある方は早めにご相談ください。
前立腺肥大症の検査
最新のエコー装置、尿流測定器で迅速な診断を致します。膀胱に尿をためて来院されるのが待ち時間を短くするコツです。
・検査の流れ
問診:問診票および国際前立腺症状スコア(IPSS)などのチェックリストを記載していただきます。血圧の測定。
血液検査:PSA(前立腺特異抗原)は前立腺がんを合併していないかをチェックするために必要です。クレアチニンで腎機能の確認を行います。
直腸内触診および経直腸前立腺エコー(超音波):がんのチェック、および前立腺のサイズ測定。肛門の狭い方などは下腹部からエコーを行います。
尿流検査 ・残尿測定・尿検査:尿の勢い、排尿時間、排尿量、残尿量、尿の異常をチェックします。
前立腺肥大症の治療方法
前立腺肥大症は良性の病気ですから、ご自分の生活にどの程度支障があるかによって治療法を選びます。
経過観察:何もしないで経過を見るのも重要な治療法の一つです。年に1回、自覚症状のチェック(IPSS)、尿流・残尿検査、PSA、 エコー検査(前立腺容積の測定)をおすすめします。
薬物療法:薬物療法は効果を確認しながらクリニックで行います。
第一選択はアルファワンブロッカーと呼ばれる薬で尿の出方をスムースにします。最近はPDE5阻害薬も使用可能です。第二選択は抗アンドロゲン薬です。前立腺肥大を小さくすることができます。最近発売になったアボルブカプセルはアルファワンブロッカーとの併用ですばらしい効果がみられます。このほか、頻尿、切迫性尿失禁がみられる方は抗コリン薬を一緒に使うと症状の改善がみられます。
手術療法:薬物療法で十分な効果がみられない場合、尿閉や血尿を繰り返すときは手術が必要です。基本となる手術は、尿道に内視鏡を挿入し、電気メスで閉塞した前立腺の組織を切除するTURPです。レーザーを使用するPVPやHoLepでは従来のTURPに比べ、出血量を少なく入院期間を短縮できます。大きな肥大症や、抗凝固薬を使用している方にお勧めです。手術が必要な方は提携病院にご紹介いたします。
日常生活の注意点
前立腺を充血させるため、過度のアルコールや刺激物は控えてください。
適度な運動を心がけましょう。
下半身がひえないように気を付けましょう。
おしっこを我慢し過ぎないようにしましょう。膀胱や腎臓に負担がかかることがあります。
便秘にならないようにしましょう。直腸に便がたまると尿道・前立腺・膀胱を圧迫します。
胃薬・かぜ薬・精神安定剤などを飲むときは医師または薬剤師にご相談ください。これらの薬剤には、症状を悪化させるものがあります。